白山市の地酒として吟醸酒、大吟醸酒、
山廃仕込みの日本酒を製造いたしております
魂を宿して色づく。

良質な米と水を用い、丁寧に醸した酒をじっくりと熟成させたときに、酒は琥珀色を帯びます。
「色があるのは酒の品質が劣化しているからですか」
天狗舞の酒を初めてお飲みになったお客様から、しばしばこのような言葉をいただきます。酒の劣化によっても確かに色はつきます。しかし、私どもはこう答えます。
「色があるのが自然なのです」と。
天狗舞は色も本来の品質の要件と考えます。多量の活性炭を使って濾過を行えば、酒の色は簡単にとれます。しかしこの手法を用いると、色といっしょに香りや旨味までもとれてしまいます。香りと旨味をできるだけ削がずに、お客様に旨い酒を飲んでいただきたいと私たちは考えます。ゆえに活性炭は、熟成によって生じたわずかな苦みを少なくし、味を整えるためだけにごく微量しか使いません。酒のありのままの個性、すなわち米そのものの旨味を大切にしたいのです。
酒の色には魂が宿っている、という言い方もできます。
丁寧に丹念に醸した酒だからこそ、酒は色づいたままの姿でお飲みいただけるのです。酒の色の濃さは、蔵人の愛情の深さ、旨味の指標であることを、天狗舞を通じて多くの人にご理解いただければ幸いです。


<< 戻る    次へ >>


このページトップへ